シックハウス症候群対策の知識|不動産物件(新築・中古一戸建て・マンション)の朝日土地建物

シックハウス症候群対策の知識

シックハウス症候群対策の知識

 住宅の建材などから発生する化学物質によりめまいや吐き気、目がチカチカする、喉の痛みや皮膚の炎症などの様々な症状を「シックハウス症候群」と言います。
カビやダニなどの微生物によるアレルギー症状もシックハウス症候群に含まれます。戸建て住宅やマンションの新築物件、リフォーム、新しい家具の設置、シロアリ駆除などを起点に発生します。
タバコ、防カビ、防腐剤や香料など日用品の中にも原因物質を発散しシックハウス症候群の原因になるものがあります。

1.シックハウス症候群の背景

シックハウス症候群は様々な化学物質を含む建材の使用の増加に伴って90年代頃から顕在化、問題化されるようになりました。

シックハウス症候群は住宅の気密性が上がったこと。建築物に化学物質を含む建材が多く使われるようになったこと。化学物質を含む日用品の流通等により人体に対する影響が増えて社会問題となりました。

2003年には建築基準法が改正され原因となる室内の化学物質の濃度を低減させるための、建材の制限や換気装置の設置の義務付けがされました。

2003年7月1日以降の住宅はこの規制を受けています。この規制によって現在ではシックハウス症候群は減少傾向にあると言われていますが、発症のメカニズムがすべて解明されている訳でもありません。

シックハウス症候群に陥る前に知識を頭に入れておくことが重要です。

因みにシックハウス症候群とは1980年代にアメリカなどでビルに発生し問題となった「シックビル症候群」から転じた和声の造語です。学校で起こるこの症候群は「シックスクール症候群」と呼ばれています。

2.シックハウス症候群の症状

シックハウス症候群の症状は個人差が大きく同じ環境にいても症状を感じない人もいます。

また、同じ症状の風邪や花粉症など他の病気とも判別が難しいことがシックハウス症候群の厄介なところです。
厚生労働省の「シックハウス症候群の予防と対策」によると以下の症状があります。

目に関する症状:チカチカする。涙目

鼻に関する症状:刺激感、乾燥、鼻水

口、喉に関する症状:唇、喉の乾燥、せき

また、体全身に関する症状として
めまい、吐き気、嘔吐、頭痛、疲れやすい、皮膚の紅斑、じんましん、湿疹、かさかさ
症状はいくつか組合わさり発症することも多いです。

3.シックハウス症候群の原因と物質

シックハウス症候群は現代病とも言えます。現在の住宅は省エネ化が進み高気密化されました。

空気の入れ替えを行わないと高気密化された室内の空気はどんどん汚れてきます。また、住宅の建築には様々な化学物質を含む建材(屋根材、床材、壁材、建具など)が使われるようになりました。

このような環境の中で半日でも過ごせば成人では約10㎏もの空気を呼吸するので住まいの大気中に含まれる有害な物質を大量に吸い込んでしまうことになります。また、建材以外に家具やカーテンにも化学物質が使われています。

日常使われる衣類の防虫剤、トイレの芳香剤、殺虫剤、灯油、タバコなどにも化学物質は含まれます。更にカビの胞子やダニ、ダニの死骸、ふんについてもシックハウス症候群の原因になります。

化学物質については厚生労働省が濃度指針値を定めた13の物質は以下の通りです。濃度指針値とは人がその濃度の空気を一生涯にわたって摂取しても、健康への有害な影響を受けないであろうと判断される値です。

出典:化学物質と濃度指針値については“化学物質の室内濃度の指針値(厚生労働省)*ppm:100万分の1の濃度、ppb10億分の1の濃度

①ホルムアルデヒド  0.08ppm以下(指針値) 家具材、建築材や壁紙を張る接着剤、防腐剤、塗料に使われます。慢性化すると結膜炎・鼻咽喉炎・皮膚炎を起こします。
②アセトアルデヒド  0.03ppm以下

プラステックや合成ゴムなどの中間材料や接着剤、防腐剤に使用ざれます。頭痛や動悸などの症状がでます。

③トルエン 0.07ppm以下 塗料や接着剤に含まれ溶剤(有機溶剤)として広く用いられています。中毒性があり長期に渡り吸引すると脳障害が起きることが知られています。
④キシレン 0.20ppm以下 トルエンと同様に内装材などの接着剤や塗料に含まれます。頭痛・めまい・吐き気・嘔吐・耳鳴り、意識障害などが起こります。
⑤エチルベンゼン 0.88ppm以下

トルエンと同様に内装材などの接着剤や塗料に含まれます。発がん性や生殖毒性が指摘されています。

⑥スチレン 0.05ppm以下

ポリスチレン樹脂等を使用した断熱材等に利用され、吸引によりめまい、頭痛、吐き気、嘔吐、脱力感、意識喪失などが起こります。

⑦パラジクロロベンゼン 0.04ppm以下 衣類の防虫剤、トイレの芳香剤等に使用され大量に摂取すると頭痛、めまい、肝機能障害を起こします。
⑧テトラデカン 0.04ppm以下

灯油、塗料などの溶剤として使われます。めまい、頭痛、吐き気、皮膚炎などを引き起こします。

⑨クロルピリホス 0.07ppb以下

ロアリの駆除剤です。クロルピリホスを含む建材は使用が禁止されています。頭痛や意識障害を引き起こします。

⑩フェノブカルブ 3.8ppb以下 クロルピリホスと同様にシロアリの駆除剤として使用されます。頭痛や吐き気、倦怠感、めまいなどを引き起こします。
⑪ダイアジノン  0.02ppb以下

殺虫剤で使用されます。頭痛、めまい、意識障害など様々な中毒性症状があります。

⑫フタル酸-n-ブチル 0.02ppm以下

塗料や接着剤など使用されます。アレルギー性皮膚反応を引き起こす恐れがあります。

⑬フタル酸-2-エチルヘキシル 7.6ppb以下

床材や壁紙などに使われます。長期間の接触により皮膚炎を起こすことがあります。

4シックハウス症候群を防ぐには

住宅の高気密化によってホルムアルデヒド、トルエン、キシレン等の化学物質は室内温度の上昇で揮発量が増え、発散して部屋を汚染します。

また、カビやダニは湿度によって浴室や家具の裏側や壁紙などに発生、増殖します。従って、室内を換気することが一番の対策になります。

室内の空気入れ替えるために複数の窓を開けて換気をします。また、建築基準法で義務付けられた機械換気設備(24時間換気システムなど)を常に稼働させましょう。

冬は室内排気型のガス、石油ファンヒーターよりFF式の室外廃棄型の暖房器が望ましく、室内汚染の少ない器具を使いましょう。建材などに含まれる化学物質は年月が経つと放出量は減りますが日用品や家具などにも含まれるため注意が必要です。

シックハウス症候群の治療

シックハウス症候群の症状が出た場合は、シックハウス症候群専門の外来がある病院での検査、治療にあたることが望ましいですが、シックハウス症候群も有害物質が含まれる建材などの使用規制が強化され減少してきたため外来を閉鎖する病院もあり非常に少ないのが現状です。

自治体の保健所で室内の化学物質の相談など受け付けているので相談して見るのも良い方法です。また、アレルギー科は、耳鼻咽喉科、小児科と併設されている病院が多く近隣の専門外来が無い場合はアレルキー科を受診します。

この記事は2016年10月29日に作成されました。

PAGE TOP↑