ホームインスペクションの薦め【中古住宅の流通拡大なるか!】vol.1|不動産物件(新築・中古一戸建て・マンション)の朝日土地建物

ホームインスペクションの薦め【中古住宅の流通拡大なるか!】vol.1

借り手にとって住宅ローンは、ゼロ金利政策に伴って金利が下がっていることと金融機関が住宅ローンの融資拡大にシフトしていることを背景に貸出基準のハードルも下がって借りやすい状態が続いています。また、物件価格の全額を融資するローンもあり自己資金を用意しなくてもマイホームが持てるようになりました。しかし新築住宅は価格が高く住宅ローンの額も多くなるため長期に渡る返済を考えると躊躇するところでしょう。
そのため新築に代わって中古住宅をリフォームして好みのマイホームにするスタイルが定着して来ました。求め易い中古住宅を購入しリフォーム、リノベーションして新築でも得られない魅力あるマイホームを実現したい人が増えています。そのため良好な中古住宅を得るには住宅の劣化状況など問題がないかを診断し、安心して中古住宅を購入したいと考える消費者も増えてきました。ところが建築の専門家でなければ住宅の状態を見極めることは困難です。そこで「ホームインスペクション(建物の状況調査)」を利用し物件購入への不安を解消するニーズが高まっています。「ホームインスペクション」とは第三者の専門家よる建物の評価です。「ホームインスペクション」の活用が中古流通の活性化にも役立つことが期待されています。国土交通省では中古流通の流通を促進するため「ホームインスペクション」普及するためその検査内容を業者によってバラツキが出ないようにするために「ホームインスペクション」のガイドラインを示しています。以下にこのガイドラインについて説明します。

ホームインスペクションを必要とする背景

「ホームインスペクション」の必要性は中古住宅の流通と関わりリフォームやリノベーションを行うスタイルが拡大すれば更にその必要性は高まります。
国土交通省の住生活基本計画によれば「既存住宅の流通と空き家の利活用を促進し、住宅ストック活用市場への転換を加速」との方向性を打ち出しています。この背景には適切に維持管理された中古住宅が流通することで次の世代へと資産が継承されて行くこと。中古住宅への住み替え需要が喚起され、資金的に手が届く良質な中古住宅の流通によって市場を活性化し、リフォーム投資を拡大し、新たな経済的牽引力を創出するためです。そのため国は以下のように中古住宅の資産価値を形成するための施策を実施しようと考えています。「ホームインスペクション」は中古住宅の品質を保証するものではありませんが、購入前に住宅のコンディションを調べることで中古住宅取得に対して安心感が得られます。国土交通省では、「インスペクション」を推進して良質な中古住宅を流通促進するために以下のような政策を掲げています。

(1) 建物状況評価「インスペクション」、住宅瑕疵保険を活用した品質確保
(2) 建物状況調査「インスペクション」の人材育成や非破壊検査活用等による検査の質の確保・向上
(3) 住宅性能表示、住宅履歴情報等を活用した消費者への情報提供の充実
(4) 消費者が住みたい・買いたいと思うような既存住宅の「品質+魅力」の向上
(5) 既存住宅の価値向上を反映した評価方法の普及・定着

「インスペクション」に限らず既存住宅の流通促進のための包括的支援が示されています。

2.地震保険の内容は保険会社で異なる?

地震保険は会社によって内容が異なることは無く、同じです。
地震保険は一度地震が起きると広範囲に甚大な被害をもたらすため、大きな経済的被害を発生させ民間の保険会社だけで引き受けるには危険の度合いが大きすぎるため国が民間会社の引き受けた地震保険契約の一部を再保険で引き受けています。再保険は日本地震再保険株式会社という再保険専門会社が引き受けています。地震保険は「地震保険法」に基づいて政府と各保険会社が共同で運営しているので補償内容や保険料は保険会社で同一です。保険会社は地震保険の利益を得ることは無く、保険料は地震に備えるために積立てられています。

ホームインスペクションとは

中古住宅を買うことは同等の新築住宅よりは安いコストで物件が手に入りますが、それなりのコストは掛かります。中古物件はその後の維持管理や経年劣化によって、品質は個々の物件ごとに異なります。「インスペクション」を実施し、このような個々の物件を専門家がチェックすることで不安なく購入することが期待できます。また、その品質に問題があれば大金を支払うリスクを避けることができます。しかし、「ホームインスペクション」は、米国では70~90%で普及していますが、日本ではまだまだ一般的ではありません。「インスペクション」というサービスのその業務範囲と内容が標準化されたものではなくバラツキがあるため国土交通省では「インスペクション」に関する共通認識の形成と普及を図るため平成25年にガイドラインを出しています。また、ガイドラインは中古住宅売買時の利用を前提とした目視などを中心とする基本的なインスペクションである既存住宅の現況調査について、検査方法やサービス提供に際しての留意事項等についての指針を示すとしています。従って、消費者にとって金銭的にも負担にならない程度の予算でどれぐらいの検査が行われるのか見て行きます。

(1)ガイドラインの考え方

「インスペクション」を普及するためには、業者によってその内容が極端に異ならないように適正な業務となるよう、共通して実施することが望ましいと考えられる指針を以下のように上げています。

・「インスペクション」の実施コストが負担できる額であって、売買時の過程で利用できること→インスペクションの普及、推進
・検査結果が業者によってバラツキや違いが無いように、現時点での知見や一般的な検査技術に基づいたものであること→インスペクション内容の具体化、標準化
・業務内容と検査項目は検査事業者が共通して実施されることが望ましいもので検査事業者の高度なサービス提供を制限するものではないこと→高度な検査サービスの提供を束縛しない
・今後の知見や非破壊検査技術等の開発やコストの低減などが図られた場合は、適宜,業務内容や検査項目の改定がされること→「インスペクション」の内容を強化、充実させる現況検査の内容としては売買の対象となる住宅について、基礎、外壁等の住宅部位ごとに生じているひび割れ、欠損などの劣化事象、不具合事象の状況を、目視を中心にした調査を、物を壊さずに行う非破壊調査によって検査し依頼主に報告することとしています。あくまでも普及を先決にしたもので検査には以下の事項は含まれません。
・欠陥との要因が何かといった瑕疵の有無の判定
・耐震性・省エネ性の個別の性能項目の性能の程度の判定
・建築基準法への違反の有無
・設計図書との照合

従って、検査の対象範囲は戸建て住宅の場合は小屋裏や床下は点検口から目視可能な範囲とし共同住宅(マンション)は専有部分及びバルコニーから目駆使可能な範囲としています。

この記事は2017年12月4日に作成されました。

PAGE TOP↑