知っておきたい「火災保険」と「地震保険」の20の疑問vol.1|不動産物件(新築・中古一戸建て・マンション)の朝日土地建物

知っておきたい「火災保険」と「地震保険」の20の疑問vol.1

日本の国内どこに住んでいても地震から逃れるすべはありません。2011年3月11日の「東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)」や2016年4月14日の「熊本地震」は最大震度7が観測され家屋の倒壊、津波による被害、液状化、火災による甚大な被害を受けました。地震や火災による被害は経済的なダメージを与えその後の生活に多大な支障を来します。いつ起こるともわからない災害に対する備えは「地震保険」や「火災保険」がカバーしますが、住まいを取り巻くリスクと保険の正しい役割、知識ついては正確に理解している人は少ないと思います。保険に関する疑問や知識について20項目に渡って不安解消の一助となるように解説します。

1.地震の被害は火災保険でまかなえる?

火災保険では地震による損害は補償されません。
地震もしくは噴火による津波によって生じた損害、地震によって延焼・拡大した損害については火災保険では補償されません。地震に対する損害については地震保険に別途入る必要があります。保険会社では「地震火災費用特約」など火災保険の特約(特別の条件のある補償契約)で火災保険から地震補償の受けられるものもありますが、支払われる補償額は損害をすべてカバーするものでは無く、限度額があり保険金額(予め定められた保証金の限度額)の5%程度で1敷地毎に300万など制約があります。補償を充実させるために限度額を無制限とするオプションもありますが「地震保険」との金額も考慮して設定するか判断が必要です。また、地震保険は、単独で入ることができず主契約となる火災保険とともに入ります。また、地震で車が損傷した場合も自動車保険の車両保険は使えません。

2.地震保険の内容は保険会社で異なる?

地震保険は会社によって内容が異なることは無く、同じです。
地震保険は一度地震が起きると広範囲に甚大な被害をもたらすため、大きな経済的被害を発生させ民間の保険会社だけで引き受けるには危険の度合いが大きすぎるため国が民間会社の引き受けた地震保険契約の一部を再保険で引き受けています。再保険は日本地震再保険株式会社という再保険専門会社が引き受けています。地震保険は「地震保険法」に基づいて政府と各保険会社が共同で運営しているので補償内容や保険料は保険会社で同一です。保険会社は地震保険の利益を得ることは無く、保険料は地震に備えるために積立てられています。

3.地震保険で補償される金額はいくら?

主契約の火災保険の保険金額の半分が最高額となります。
損害保険会社の担保力や国の財政にも限度があるため、50%までに制限しています。建物と家財に対し火災保険で設定した額の50%~30%の範囲で保険が掛けられます。また、建物は5000万、家財は1000万までが限度額となります。被災者の当面の生活を助けることを目的としているため、金額的に家の再建築を補償するものではありません。しかし、生活再建への役割を担う保険となりますので加入すべき保険です。

4.地震保険だけを単独で契約できる?

火災保険(主契約)に付帯する契約なので単独加入は出来ません。
必ず建物と家財の火災保険のセットで入るものなので、地震保険も主契約の建物か家財に応じて契約できます。主契約に家財の契約が無く建物のみの契約の場合は地震保険の家財を対象にすることはできません。火災保険契約期間の途中でも地震保険に入ることができます。

5.マンションの地震保険とは?

専有部分に保険を掛けます。
マンションはエレベータや廊下、バルコニーなど専有部分以外の共有部分に分けられます。共有部分については管理組合で掛けていて管理費から賄われています。新耐震基準(昭和56年6月以降)が適応されていて鉄筋コンクリート造のマンションは耐震性があるので保険料は安くなります。
耐震性が高いと言って地震保険に入らないのは早計です。地震によって断線した電気コードが復旧後の通電により発火し火災になる。また、他の住居からもらい火や消火活動による被害を受ける可能性があるからです。その場合は地震保険に入っていなければ補償は一切受けられません。

6.地震保険で支払われる保険金は?

建物、家財(契約がある場合)に対して全損(100%)、半損(50%)、一部損(5%)の割合で払われます。
地震保険では、火災保険のように実際の損害額をもとに保険金が支払われるのでは無く、損害を3区分(全損、半損、一部損)に分類し、保険金額に各々一定の率を乗じた額が支払われます。これは、大地震が発生した場合でも、短期間に大量の損害調査を行い、公正に迅速に保険を支払う必要があるため、このような方法を取っています。

    損 害 の 程 度 支払い保険金
建物 全 損 主要構造物の損害額が、建物の時価の50%以上または消失もしくは流出した床面積が、建物の延べ床面積の70%以上 保険金額の100%
(時価が限度)
全 損 主要構造物の損害額が、建物の時価の20%以上または消失もしくは流出した床面積が、建物の延べ床面積の20%以上70%未満 保険金額の50%
(時価の50%が限度)
一部損 主要構造物の損害額が、建物の時価の3%以上20%未満 保険金額の5%(時価の5%が限度)
家財 全 損 損害額が、家財の時価の80%以上 保険金額の100%
(時価が限度)
半 損 損害額が、家財の時価の30%以上8%未満 保険金額の50%
(時価の50%が限度)
一部損 損害額が、家財の時価の10%以上30%未満 保険金額の5%(時価の5%が限度)

7.地震の揺れでテレビやパソコンが壊れた補償される?

家財保険を掛けていた場合には補償されます。
テレビやパソコンや家具などは家財として補償されるので家財保険の契約が無いと補償されません。家財の損害の額が時価額(新品の状態から保経過年数や使用による損耗を差し引いた金額)から10%以上となった場合は支払われます。※6.のように時価額の10%以上の損害がなければ保険金は支払われません。

8.失火し近隣を燃やしてしまった場合の賠償は?

賠償の責任は、重大な過失がなければありません。
失火責任法という法律で規定されています。故意や重大な過失が無い限り隣家に被害を与えても賠償責任はありません。但し、てんぷらを揚げるために油を加熱して外出してしまったなど重大な過失や放火をするなどした場合はこの限りではありません。事故とは言え近隣に損害を与えた場合は道義的な責任はあるので火災保険には特約が用意されています。失火見舞費用特約では損害を与えた近隣世帯に見舞金を支払うものや隣家の損害に応じて支払った額を補償する類焼損害・見舞費用特約などがあります。

9.火災保険ではどんなリスクをカバーできる?

火災だけを補償する保険ではありません。
以下の火災以外のリスクも補償されます。どこまで補償の範囲とするかは選択できます。但し、地震による損害は補償外なので別途地震保険への加入をお勧めします。
  ・失火やもらい火による火災、落雷、ガス爆発などの破裂、爆発
  ・風災、雹災、積雪による窓ガラスや屋根の損傷
  ・給排水設備に生じた事故等による水ぬれ
  ・泥棒に窓ガラスを割られた等による損害や家財の盗難
  ・台風や集中豪雨による河川の氾濫などの水災
  ・自動車の飛込や不注意による破損、汚損

この記事は2017年11月26日に作成されました。

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